JBA web3基礎研修とは
web3市場の急拡大に伴い、多くの企業が新たなビジネスチャンスを模索しています。しかし、ブロックチェーンの応用領域は広範であり、事業環境の変化も早く、技術やビジネスが発展途上であるため、初学者がweb3の基礎を体系的に学び、実際に体験しながら適切な知識を身につける機会は限られていました。
こうした背景を踏まえ、JBA若手人材育成分科会では、会員各社がそれぞれの専門性を持ち寄り、「暗号資産」「NFT」「DeFi」「DAO」などの主要領域を対象とした JBA web3基礎研修 を開催しております。web3に初めて触れる方から、ある程度の知見をお持ちの方まで、幅広く受講いただける構成としています。
講師はJBA会員の中から広く募集を行い、登壇いただいた方々により、専門性に裏打ちされた座学と、実践的なハンズオンを通じて、受講者の理解をより深める機会を提供しております。
開会のご挨拶
初回の開会に際し、JBA理事 兼 若手人材育成分科会長の峯荒夢(株式会社ガイアックス Chief web3 officer)より、本研修の開催趣旨をご説明し、受講者の皆様へご挨拶申し上げました。
本年度の研修には、24社・104名 の皆様よりご参加のお申込みを賜りました。多くの関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。ご期待にお応えできますよう、全6回の各講義に向けて、準備を尽くしてまいります。
プログラムの全体像
初回冒頭では、全体プログラムの構成についてご説明し、本研修で取り扱うweb3の領域や、当日に学習する範囲を明確にお示しいたしました。
web3という広範な概念を正しく理解するためには、全体像の中で各テーマの位置づけを把握することが不可欠です。そのため、本研修では、単発的な知識の習得ではなく、体系的な理解を志向した設計を行っております。
第1回講義内容:web3の基礎概念とウォレット
第1回講義では、「web3の基礎概念とウォレット」を主題に、NECソリューションイノベータ株式会社 深田彰様を講師にお迎えいたしました。
「ブロックチェーンとは」「web3とは」といった基礎概念から、web3における“入口”とも言えるウォレットの仕組みや活用法まで、包括的にご解説いただきました。
深田様は、かつてNシリーズの携帯端末開発に携わられた後、現在はブロックチェーン技術の実証実験や展示会出展を通じて業界を牽引されており、JBAのアドバイザーとしてもご尽力いただいております。
講義では、webの変遷を以下のように整理し、web3の時代的意義を分かりやすく説明いただきました。
・web1:一部の発信者による情報提供と、それを受け取る利用者という一方向型インターネット
・web2:誰もが情報を発信できる双方向型のインターネット(ただし情報は中央集権的に管理)
・web3:利用者自らがデータを保有・管理する分散型インターネット(中央管理者を必要としない構造)
今回の研修はハイブリッド形式にて実施し、会場には多くの受講者が足を運ばれました。受講中は皆様、熱心に耳を傾け、随所でメモを取られる姿が印象的でした。
web3においては、個々人が自らのウォレットを持つことが前提となります。ウォレットの基礎知識、種類、利用可能な機能について、講義を通じて丁寧な解説が行われました。
本研修の特長のひとつは、座学にとどまらず、実際の操作を通じて知識を定着させるハンズオン形式にあります。今回は、事前に設定いただいたMetaMaskを用いて、テストネット「Sepolia」のETHを相互に送受信する演習を行いました。
受講者同士が隣席の方とペアになって送受信を行うことで、学習のみならず、交流のきっかけとしても有意義な時間となったようです。会場内からは「お〜、すごい!」「できた!」といった声も聞かれ、技術への理解が実体験として定着していく様子が伺えました。
懇親会
講義・演習終了後には、懇親の場を設けました。講師の深田様より乾杯のご発声をいただき、受講者同士での名刺交換や自由な対話を通じた交流が盛んに行われました。
美味しい食事とお飲み物を囲みながら、研修で得た知見や感想を語り合う姿が見られ、研修での学びをきっかけとした新たな繋がりが生まれたことを、主催者としても大変嬉しく感じております。
おわりに
第1回の研修を通じ、web3の基礎的理解から実践的体験まで、幅広い内容を提供することができました。会場・オンラインを問わず、真摯にご参加いただいた受講者の皆様に、改めて御礼申し上げます。
本研修は全6回にわたって開催されます。初回の反響を礎とし、今後さらに内容をブラッシュアップしつつ、皆様にとって実りある学びの場を提供すべく、引き続き万全の準備を重ねてまいります。
どうぞ今後の各回にも、変わらぬご期待とご参加を賜りますよう、お願い申し上げます!