7/13開催
定例会 実施報告(動画と資料)
7月13日(火)開催の日本ブロックチェーン協会定例会は、みんなの銀行 永吉様をお招きし、「ふくおかフィナンシャルグループが目指す新しい銀行のカタチ」をテーマにお話いただきました。
ビジネスとしても非常に興味深く内容の濃い勉強会となり、ご視聴いただいた方からも時間が足りないくらいで、ぜひまた機会が欲しいと嬉しい声もいただいております。
今回の定例会の動画、資料はこちらよりご確認いただけます。なお、この度の定例会では質疑応答の時間を設けることができなかったため、永吉様のご厚意で質問に対するご回答をいただいていますのでご確認ください。
【動画と資料】
(資料はこちらよりダウンロードいただけます)
みんなの銀行永吉様_JBA定例会
【質問&回答】
- ブロックチェーンを組み込まなければ実現しえないポイントサービスの特徴はありますでしょうか?
金融・非金融データと連動したイベントベース/ダイナミック付与・レート変更などは、スマートコントラクトを活用して効率的に実装・運営ができています。このような取組みはブロックチェーンオリジナル(ブロックチェーンでなければ実現できない)の特徴だと考えています。
- デジタルバンク様がお客様のニーズに合致した商品・サービスをタイミングよく提供・広告宣伝するため、そのお客様の「金融行動データ」「非金融行動データ」を大量に収集していることを理解しました。
一方で、最近では「個人情報保護」が強く意識されているようになり、スマホの各種アプリ画面にも、位置情報等のデータ取得に関する「YES/NO」ボタンが出るようになりました。
こうした「利用者/消費者の行動ニーズ関連データ取得」が今後難しくなるなか、お客さまのニーズの精緻化を高めるため、デジタルバンク様はどのような戦略を立てられているのですか?
講演の中でお話したマーケティングの事例は、ネオバンクとしてのiBankマーケティング(Wallet+というアプリ)が提供している仕組みになりますが、大前提としてユーザー(顧客)からの情報の第三者提供や利用目的(サービス企画やマーケティング等)の同意取得、オプトアウトの機能などを整備したうえで対応しています。
AdTech業界では、Webサイト閲覧者の行動をトラッキングできるサード・パーティー・クッキーの利用を規制する流れになっているので、今後はWeb上の行動履歴だけなく、ファースト・パーティー・データの重要性が益々注目されると想定しています。金融(銀行)とネオバンク(非金融)のデータベースを元に、ネオバンクのプラットフォーム内でユーザーのニーズに基づく様々な情報提供をできるのが我々の強みなので、この仕組みの高度化を推進していく予定です。
- eKYCにて免許証裏面の住所が反映されずアカウントが作れませんでした・・・
運転免許証などカード形式の身分証明書については、表面・裏面の両方をカメラで撮影し、アップロードいただくお手続きが必須となっております。
よって、カード裏面に現在の住所が記載されている場合も、登録フォームの住所入力欄にそのご住所を入力いただき、アップロードされた裏面の画像に記載されているご住所と相違がなければ審査は通過する仕組みとなっております。住所以外の理由で、口座開設できなかった可能性もあるため、詳しくはカスタマーサポートへお問い合わせください。
customer_support@cs.minna-no-ginko.com
- ユーザー視点での開発をされているとお伺いしました。ポイント利用でのブロックチェーンがあると聞きましたが、他への展開は具体的にありますでしょうか。
iBankでの活用は、ポイントサービス(付与・利用・管理)になります。現状当該サービスを自社や参画銀行(10行)以外でも活用いただけるように展開を検討しておりますが、ポイントサービス以外のサービス・機能への導入実績は今のところありません。
クロスチェーンでのサービス連携などを模索しています。
- ブロックチェーンはどのプラットフォームを使われていますか?
GCP上に構築されているのでしょうか?
Hyperledger fabricを採用しています。
iBankにおけるマイコインシステムはAzure上に構築しています。
【講演概要】
■日時
2021年7月13日(火) 10:30 – 11:30
■形式
オンライン 一般公開
■テーマ
ふくおかフィナンシャルグループが目指す新しい銀行のカタチ- 福岡発×日本初のネオバンク、デジタルバンクの軌跡 -
■概要
フィンテック黎明期の2016年4月に、スマホアプリ「Wallet+」や地域共創型オンラインストア「エンニチ」を展開する日本初のネオバンク「iBankマーケティング」を立ち上げ、2021年5月にサービス開始した日本初のデジタルバンク「みんなの銀行」の設立をリードする等、既存の“銀行”の枠組みを超えてふくおかフィナンシャルグループのDX戦略を次々と手掛けるみんなの銀行副頭取 永吉氏。レガシー企業におけるDXの実現に向けたポイントとブロックチェーン活用についてお話いただきます。
■講師
株式会社みんなの銀行 取締役副頭取
https://corporate.minna-no-ginko.com/
iBankマーケティング株式会社 取締役Founder 永吉 健一氏
https://www.ibank.co.jp/